神通寺 住職の日記(旧タイプ)

2014年までの記録保存用です。

長島の聞光寺さんで、【浄土三部経を聞く会】に参加。天岸浄圓先生のお話を聞いてきました。

昨日は、長島の聞光寺、大竹軌道さんのお寺で、
「浄土三部強を聞く会」に参加。
天岸浄圓先生の、観経のお話を聞かせていただきました。
観音観と勢至観のところを、じっくりお話しいただいて、
終わったあとの懇親会では、くだけた雰囲気の中、いろんな話で盛り上がりました。
今回、写真を取り忘れたんだけど、
いろいろと感じることがあったんで、
今月の自坊のご法座にも活かせたらな、と思っています。

善導大師の観経疏では、お浄土のなかでも苦しみが存在していると説かれてあるんです。
それは、菩薩五十二階の段階がある中で、
上の菩薩は下を見て苦しみ、下の菩薩は上を見て苦しむ、と。
しかし、親鸞聖人はそのことに一切触れておられず、
お浄土に生まれたいのちは、全てが喜びの中で平等の世界なのだ、と
受け止めておられるのですね。
時代を経て、七高僧の思想が少しずつ昇華していく中で、
本当の救い、本当の成仏とは何か、というみ教えが、
親鸞聖人のところで確立されていった課程があるのだと、
あらためて聞かせていただきました。

法話の世界では、ついつい当たり前のように
親鸞聖人の受け止め方を語ってしまいますが、
そこに至るまでには、さまざまなみ教えの変遷を経て、
他力念仏の世界に至り来たったという歴史があるんですよね。
天岸浄圓先生のお話を聞いて、そのことを再確認させられました。

夜のお座では、もうちょっとくだけた話題で盛り上がりましたが、
これは一応、オフレコということで。(^_^;)