神通寺 住職の日記(旧タイプ)

2014年までの記録保存用です。

飛騨高山の老舗、「すざき」にて法要のお呼ばれ。

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今日は、33回忌のご法要。
おつとめとご法話は、自宅のお仏壇にてお参りし、
その後は「すざき」へ移動して、お振る舞いのお接待。
美味しいご馳走をいただきました。

おつとめをされた豆腐屋さんは、
昔からこの「洲崎(すざき)」さんとお付き合いがあったとのこと。
今回、そのご縁を偲びながら、
ゆっくりとお呼ばれいたしました。

かつて、江戸時代の文化成熟期に、
飛騨の地を治めていた金森宗和氏が、
料理の文化を極めたのが、「宗和膳」といわれる形式。
これをできるだけ忠実に受け継いでおられるのが、
この洲崎さんなんですよ。

ですから、ここでいただけるお料理は、
江戸時代から飛騨に伝わる伝統的な料理の形式を堪能できる、
一番歴史のある料亭、ということなのです。
本当に心のこもった、美味しい料理をいただきました。

お隣のご親戚は、お手次のお寺さんこそちがうものの、
お寺と親密に関わってみえる、篤信のご門徒さん。
法話の内容にふれながら、深いお話をさせてもらえたのはうれしかったなあ。

お話の中身も大切ですが、
実は、日頃の私の暮らしぶりであったり、お寺での活動であったり、
日常の姿をきちんと見ておられるのだと言うことを実感しました。
言い換えれば、素晴らしいお話をする人の裏側で、
欲望にまみれた日暮らしをしている私であったとするならば、
それはご門徒さんの心に響かないご法話でしかありえない、ということです。
こういう経験って、実は多くのご門徒さんが持っておられる感覚なのかも知れません。

振り返ると、大切なことを教えて下さったのは、いつもご門徒さんでした。
もったいないことです。 南無阿弥陀仏