神通寺 住職の日記(旧タイプ)

2014年までの記録保存用です。

平泉の中尊寺へ参拝のあと、午後からは水沢の願立寺さんでご法座。

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朝早く起きて、北上市内のホテルをあとにし、平泉へ。
目的は、もちろん中尊寺 金色堂
こういうときって、レンタカーはいいですねぇ。
自分の行きたいところへすっとお出かけできます。
冬の寒い時期ということもあり、予想通り閑散としてます。
坂道を上がったところの駐車場で500円を払い、本堂からお参り。

天台宗のお寺さんで、ご本尊は阿弥陀如来なんですね。
ただ、ここの阿弥陀様は座っておられます。
普段見慣れないお姿なので、阿弥陀様といわれても
「そうなんですか」という感じになっちゃいますね。

宝物館を見ると、重要文化財やら国宝のオンパレード。
そりゃそうだ、みんな平安時代の作品だもの。
800年以上前のものは、ほとんど重文以上だろうなあ。
今回あらためて思ったのは、奥州藤原氏の「お墓」みたいな建物だということ。
金色堂に安置してあったという、藤原ナントカさんの3代の棺が、宝物館にありました。
つまり、自分たちが願っていた西方極楽浄土の荘厳を、最高級の形で作り出し、
そこに3代の棺を収めてあるわけね。
ああ、金色堂はお浄土の形をした豪華絢爛なお墓なんだ、と納得しました。

実際の金色堂は、コンクリートで造られた覆い堂の中にあります。
覆い堂の中では撮影禁止なので、外からパチリ。
実際に中に入ってみると・・・。

ち、小さい!!
金色堂って、すっげーこぢんまりしているのね。(^_^;)
お堂は、三間四面で、5.5m四方の小さなお堂です。
ただ、金色のまぶしさと、柱の彫刻、模様がすごくきらびやかなこと!!
そしてなによりも、阿弥陀如来座像の気品あるたたずまい。
両脇の観音・勢至菩薩とあわせて、せまりくるものがあります。
しばらく立ちすくんでいました。

時間もあったので、もう一度宝物館へもどり、館内で上映されているビデオを鑑賞。
昭和の大修復の様子をみながら、あらためて金色堂の凄さに見入りました。
平安時代当時の浄土信仰って、きっとこういう世界が理想だったんだろうなあ。
いのち終わって、金色にかがやく世界に生まれ変わることが、
何よりもの幸せだったのかも知れない。
それを形として実現できるくらい、奥州藤原氏の一族は繁栄していたわけです。
そんなことを思いました。

さて、午後からは奥州市水沢の、願立寺さんへ。
定例法座のご縁です。
今回のテーマは、「聞即信」「仏の願い」ということで、お話しいたしました。
最初のうちは皆さんの表情も硬かったのですが、徐々にほぐれ、
最後は一緒に高らかなお念仏でご法座を閉じました。
今日も尊いご縁をいただきました。

そのまま、すぐ隣のホテルにて休憩。
今日は、おとといのお店へ行って、焼酎を飲みながらそばを食べようかなあ。
明日は、盛岡のご縁になりますので、
途中の花巻によって、宮沢賢治の足跡をたどってみようかと思います。
奥州は奥が深いですね。